【物忘れが気になる方へ】わさびの成分で記憶力が上がる?最新研究でわかった高齢者へのうれしい効果
さくっと結論
健康な高齢者72名を対象にした12週間の国内(日本)ランダム化比較試験で、わさびに含まれる「6-MSITC」を摂取したグループは、プラセボ群と比べてワーキングメモリ・エピソード記憶のスコアが有意に改善しました。
[グラフ: わさび成分(6-MSITC)摂取で記憶テストのスコアはどう変わったか]

論文情報
タイトル
著者名
川島隆太氏、他
掲載誌
Nutrients誌 15(21):4608(2023年10月)
内容要約
目的
わさびの香り・辛味成分である6-MSITC(6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネート)が、健康な高齢者の認知機能(特に記憶力)に与える効果を検証すること。
6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネートとは、本わさびに含まれる少量の成分です。
方法
- 日本(仙台)で実施された二重盲検ランダム化プラセボ対照試験
- 60〜80歳の健康な高齢者72名(平均65.4歳、女性53名・男性19名)が対象
- 6-MSITC群とプラセボ群に分け、6-MSITC 0.8mg/日を含むカプセルを12週間摂取
結果・考察
ワーキングメモリ・エピソード記憶が有意に改善
投与前からの変化量を比較すると、以下の全項目でわさび群がプラセボ群を有意に上回りました(すべてp<0.01)。
| 指標 | 群 | プラセボ群 |
| ワーキングメモリ | +1.14 | -0.03 |
| エピソード記憶・即時 | +1.53 | -0.11 |
| エピソード記憶・遅延 | +1.97 | +0.34 |
| 顔と名前の記憶 | +1.78 | +0.69 |
ワーキングメモリとは、作業や動作に必要な情報を一時的に記憶・処理する能力です。
一方で、処理速度や注意力など、その他の認知機能では有意な差は見られませんでした。
高い安全性
論文中に有害事象の報告はなく、先行研究でも同用量で副作用がないことが確認されています。
結論
12週間の6-MSITC摂取により、健康な高齢者のワーキングメモリとエピソード記憶が有意に改善しました。著者は、抗酸化マーカーを測定していないこと、対象が健康な高齢者に限られること、女性参加者が多かったことを研究の限界として挙げています。
ブログ執筆者まとめ
「最近、人の名前や物の置き場所を思い出しにくくなった」と感じている方は、本わさびという身近な食材の力を借りてみるのも一つの手かもしれません。今回の研究は日本国内で行われているため、海外の研究と比べて日本人にとって再現性が高い結果と言えそうです。記憶力については赤シソエキスやチーズでも似た報告があるので、あわせてチェックしてみてください。
6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネートは別名ヘキサラファンとも呼ばれているので、摂取してみたい方は下記のように「ヘキサラファン」と書かれたサプリメントがないか探してみてください。
また、市販のチューブのわさびは西洋わさびのことが多いので、食品で摂取する場合は界のような「本わさび」と書かれてあるものを選ぶようにしましょう。
30秒で解決!○△に関するQ&A
Q:スーパーで売っている「わさび」でも同じ効果があるの?
A:市販の「わさび」の多くは西洋わさび(ホースラディッシュ)ベースで、本わさびとは含まれる成分が異なります。今回の研究で使われた6-MSITCは本わさび由来の成分のため、成分表示を確認することをおすすめします。
Q:どのくらいの量を、どのくらいの期間摂ればいいの?
A:今回の研究では0.8mg/日を12週間摂取しています。製品によって含有量が異なるため、実際に摂る際は各製品の推奨量に従ってください。
Q:副作用の心配はない?
A:今回の研究では有害事象の報告はなく、先行研究でも同用量での安全性が確認されています。ただし持病がある方・薬を服用中の方は念のため医師にご相談ください。
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※ブログ執筆者は研究者ではないので、細かい点で間違いがあるかもしれません。
ご了承いただけますと幸いです。
じっくり論文の内容を確認したい方は各論文のタイトルからチェックしてみてください。
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