【ストレス・寝つきの悪さが気になる方へ】ホーリーバジルでストレスは軽減する?最新のRCTでわかった効果
公開日:2026年8月22日
さくっと結論
ストレスを感じている成人85名を対象にした8週間の二重盲検プラセボ対照試験によると、ホーリーバジル(Ocimum tenuiflorum)エキスを1日250mg摂取したグループは、プラセボ群と比べてストレススコアが37%、不眠スコアが48%と、いずれも大きく改善したことが分かりました。
唾液コルチゾール・唾液アミラーゼ(ストレスホルモンの指標)も有意に低下しており、客観的な指標でも変化が確認されています。
論文情報
- タイトル: A randomized, double-blind, placebo-controlled trial investigating the effects of an Ocimum tenuiflorum (Holy Basil) extract (Holixer™) on stress, mood, and sleep in adults experiencing stress
- 著者: Kenyon A.氏、他(Clinical Research Australia、Murdoch大学 ほか、オーストラリア)
- 掲載誌: Frontiers in Nutrition, 2022年9月
内容要約
目的
ストレスを感じている成人を対象に、ホーリーバジルエキス(Holixer™)の摂取がストレス・気分・睡眠、およびストレスホルモン(コルチゾール等)に与える影響を検証すること。
方法
- 研究デザイン: ランダム化・二重盲検・プラセボ対照・並行群間比較試験(8週間)
- 対象者: オーストラリアの成人100名(最終分析85名、女性64名・男性36名、18~65歳)。ストレス尺度(PSS)14点以上などを満たす「ストレスを感じている人」が対象
- 摂取量: ホーリーバジルエキス125mg×2回/日(1日計250mg)。プラセボは結晶セルロース等
- 評価項目: ストレス尺度(PSS)、不眠尺度(Athens Insomnia Scale)、唾液コルチゾール・唾液アミラーゼ、毛髪コルチゾール、急性ストレス負荷試験(MAST)後の血圧 など
唾液コルチゾール・唾液アミラーゼは、ストレスを感じると分泌が増えるホルモンです。
採血ではないため、負担が少なくストレス度合いをチェックできるメリットがあります。
結果・考察
ストレス・睡眠・ストレスホルモンいずれも改善
| 指標 | ホーリーバジル群 | プラセボ群 |
|---|---|---|
| ストレス尺度(PSS) | 37%低下(8.02ポイント, p=0.001) | 19%低下(4.28ポイント, p=0.004) |
| 不眠尺度(Athens Insomnia Scale) | 48%低下(5.42ポイント, p=0.010) | 27%低下(3.23ポイント, p=0.028) |
| 毛髪コルチゾール | 269.68 pg/50mg | 789.89 pg/50mg(群間差 p=0.03) |
両群とも改善はしているものの、ホーリーバジル群の方が改善幅が大きく、群間差にも統計的な有意差が認められました(PSSでp=0.003、不眠尺度でp=0.025)。
急性ストレス負荷試験後の唾液コルチゾール・唾液アミラーゼも、ホーリーバジル群で有意に低い値を示しました(いずれもp=0.001)。
一方で、Fitbitで測定した睡眠時間・睡眠効率は精度の限界があり、より精密な測定(ポリソムノグラフィー等)による追試が必要と著者らは述べています。
安全性
消化器の不調・頭痛・鮮明な夢などの副作用が両群でほぼ同程度の頻度で報告されましたが、重篤な副作用は確認されませんでした。
83%の参加者は副作用の報告がありませんでした。
結論
著者らは、8週間のホーリーバジルエキス摂取は、ストレスを感じている成人の主観的なストレス・睡眠の質を改善し、急性ストレスへの反応を緩和したと結論づけています。
ただし、客観的な睡眠指標に基づく結論を強固にするには、さらなる厳密な研究が必要としています。
ブログ執筆者まとめ
当ブログではテアニン(緑茶由来のアミノ酸)による睡眠の質の改善や、スポーツによる不安・睡眠障害の改善についてご紹介してきましたが、ホーリーバジルはストレスホルモンそのものへの働きかけまで確認されている点が特徴的です。
ただし今回の研究はオーストラリアの成人を対象にした海外データであり、日本人にそのまま同じ効果幅が当てはまるとは限りません。
また今回使用されたのは特定の標準化エキス(Holixer™)であり、一般的なバジルの葉をそのまま食べても同じ効果が得られるとは限らない点にもご注意ください。
強いストレス症状や不眠が続く場合は、自己判断でサプリメントに頼らず、医師にご相談ください。
ホーリーバジルを毎日の習慣にするには
まずは特別なサプリメントではなく、トゥルシー(ホーリーバジル)を食べる・飲むところから始めるのがおすすめです。
- トゥルシーティーとして飲む: 乾燥させたホーリーバジルの葉を使ったお茶(トゥルシーティー)は、スーパーやオンラインでも手に入りやすく、最も取り入れやすい方法です。就寝前や仕事の合間など、ストレスを感じやすいタイミングで一杯淹れる習慣にしてみましょう。
- 生の葉を料理に使う: 家庭菜園やハーブ専門店で生の葉が手に入る場合は、スープや炒め物、サラダに加えたり、そのまま数枚を噛んで香りを楽しむのも、インドの伝統的な取り入れ方の一つです。
- 食事から始めて、それでも足りなければエキスも選択肢に: 今回の研究で使われたのは、成分量が管理された濃縮エキス(1日250mg)です。お茶や葉を日常的に楽しんだ上で、研究に近い量をきちんと摂りたいという場合には、含有量が明記されたエキスタイプのサプリメントを補助的に検討するとよいでしょう。いきなりサプリメントに頼るのではなく、まずは食習慣として無理なく続けられる形を優先することをおすすめします。
30秒で解決!ホーリーバジルとストレスに関するQ&A
Q. サプリメントを使わないと効果はありませんか?
A. 今回の研究で使われたのは濃縮エキス(1日250mg)ですが、まずはトゥルシーティーや生の葉を日常的に取り入れることから始めるのがおすすめです。研究と全く同じ効果が保証されるわけではありませんが、香りを楽しみながらリラックスする習慣自体に意味があります。物足りなさを感じたら、エキスタイプのサプリメントを補助的に取り入れる、という順番で考えるとよいでしょう。
Q. どのくらいの期間で効果を感じられますか?
A. 今回の研究では8週間の継続摂取で効果が確認されました。お茶や食事として取り入れる場合も、短期間で劇的な変化を期待するのではなく、数週間単位で毎日の習慣として続けることを意識しましょう。
Q. 副作用の心配はありますか?
A. 今回の研究では消化器の不調や頭痛などが一部報告されましたが、プラセボ群とほぼ同程度で、重篤な副作用は確認されませんでした。お茶や食事として楽しむ範囲では過剰摂取の心配は少ないですが、持病がある方・妊娠中の方・他のサプリメントや薬を服用中の方は、量を増やす前に医師や薬剤師にご相談ください。
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明日からできることとして、まずは就寝前のスマホの代わりに、トゥルシーティーを飲む・深呼吸をするなど「ストレスを鎮める5分間」を作ることから始めてみましょう。
※ブログ執筆者は研究者ではないので、細かい点で間違いがあるかもしれません。
ご了承いただけますと幸いです。
じっくり論文の内容を確認したい方は各論文のタイトルからチェックしてみてください。
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