筋トレ男子がたんぱく質の摂取を増やすと筋力やパフォーマンスは上がる?肝臓や腎臓の負担も上がる?

筋トレ男子がたんぱく質の摂取を増やすと筋力やパフォーマンスは上がる?肝臓や腎臓の負担も上がる?

論文情報

タイトル

Effects of 16 weeks of two different high-protein diets with either resistance or concurrent training on body composition, muscular strength and performance, and markers of liver and kidney function in resistance-trained males

著者名

レザ・バゲリ氏、他

所属

エスファハーン大学

内容要約

目的

普段筋トレを行っている男性のたんぱく質摂取量と筋力やパフォーマンス、肝臓、腎臓に与える影響を調べた研究

方法

対象
年齢:18~36歳
性別:男性
人数:44名

16週間の介入

以下の4チームに分類。
①CT1:たんぱく質摂取量1.6g/kg/日、筋トレと持久力トレ
②CT2:たんぱく質摂取量3.2g/kg/日、筋トレと持久力トレ
③RT1:たんぱく質摂取量1.6g/kg/日、筋トレのみ
④RT2:たんぱく質摂取量3.2g/kg/日、筋トレのみ

・①と②、③と④の比較でたんぱく質摂取量が与える影響をチェック
・①と③、②と④の比較で持久力トレが与える影響をチェック

RT
週4回筋トレ(上半身2回・下半身2回)、負荷は4週ごとに増加。

CT
週4回筋トレと持久力トレ(上半身2回・下半身2回)、負荷は4週ごとに増加。

肝臓
GGT、AST、ALTにて評価

腎臓
クレアチニン、尿素窒素にて評価

結果・考察

体組成
・除脂肪体重は介入前と比較して、介入後で有意に増加(すべての条件で)

たんぱく質を1.6g/kg/日以上食べて、筋トレをすれば徐脂肪体重(主に筋肉)は増えるといった結果です。

・体脂肪率と内臓脂肪量はCT1のみ有意に低下。

持久力トレが体脂肪率と内臓脂肪量の低下に影響?
ただ、持久力トレもしつつ、たんぱく質摂取量を増やしたCT2では有意な低下は見られず。

パフォーマンス
・チェストプレスやレッグプレス、垂直跳びなどの項目が介入前と比較して、介入後で有意に向上(すべての条件で)

たんぱく質を1.6g/kg/日以上食べて、筋トレをすればパフォーマンスアップできるといった結果です。

・チェストプレスの持久力はRT2のみ有意に向上
・レッグプレスの持久力はCT2のみ有意に向上

RT2もCT2も、どちらもたんぱく質摂取量が3.2g/kg/日となっています。
筋持久力をアップさせるにはたんぱく質摂取量が多い方がいいのかもしれませんね。

肝臓
・CT2とRT2では介入前と比較して、GGT、AST、ALTの値が介入後で有意に上昇
・CT1とRT1では介入前と比較して、有意な変化はなし。

RT2・CT2ともにたんぱく質摂取量3.2g/kg/日となるため、たんぱく質を処理する肝臓の負担が大きいと考えられます。

腎臓
・CT2とRT2では介入前と比較して、クレアチニン、尿素窒素の値が介入後で有意に上昇
・CT1とRT1では介入前と比較して、有意な変化はなし。

腎臓も肝臓と同様にたんぱく質摂取量が増えると負担が大きくなるようです。

ブログ執筆者まとめ

筋トレだけでなく、たんぱく質摂取も筋力やパフォーマンスアップに重要ということは以前からも判明していましたが、今回の研究で体重1kgあたり1.6g/日のたんぱく質で十分筋力やパフォーマンスアップが見込めることがわかりました。
体重50kgであれば、50kg×1.6g=80gのたんぱく質を1日で摂取する計算になります。
朝昼晩とトレーニング後の補食、計4回摂取の機会があるとすると、各タイミングで20gのたんぱく質を摂取すればよいことになります。

特に朝食はたんぱく質が少なくなる傾向がありますが、しゃもじ4杯のご飯に納豆40g1パックと卵1個食べれば、たんぱく質は20g弱摂取することができます。

よく売られているサラダチキンはたんぱく質が20g前後のものが多いですね。
 


伊藤ハム
糖質0サラダチキン(ハーブ)×10袋

  
また、体重1kgあたり3.2g/日のたんぱく質では肝臓や腎臓の負担が増加していたので、闇雲にたんぱく質の摂取量を増やすのは注意が必要と言えそうです。
健康診断の結果を振り返って、ALTやクレアチニンの項目を見直してみましょう。
血液検査キットを購入してご自宅でセルフチェックすることも可能です。
 


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自宅での採血は採血が終わり次第、そのままご飯を食べれるので空腹時間を短くできるところがおすすめです。

※ブログ執筆者は研究者ではないので、細かい点で間違いがあるかもしれません。
ご了承いただけますと幸いです。
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