ケトジェニック食を食べているアスリートも運動直前に糖質を摂取すべき?
- 2025.09.14
- 栄養 論文
- アスリート, ケトジェニック, ケトジェニックダイエット, パフォーマンスアップ, 論文

論文情報
タイトル
Strategic carbohydrate feeding improves performance in ketogenic trained athletes
著者名
マシュー・ カーペンター氏、他
所属
キングストン大学
内容要約
目的
ケトジェニック食中のスポーツ選手における運動前の糖質摂取の可能性について調べた研究。
方法
対象
年齢:41±11歳
性別:男女
人数:13名
ケトジェニック食(KD)
1日あたりの炭水化物摂取量が50g未満または総摂取エネルギー量の10%未満と定義
炭水化物摂取量が50g未満というと、1日でおにぎり1個半ぐらいですかね。
パフォーマンステスト
自転車エルゴメーター、50%Wmaxで60分間の負荷をかけた後、
15分間の休憩をはさんで16.1kmのタイムトライアルを実施。
条件①
パフォーマンステストの30分前に糖質60gを含む飲料を摂取。
テストの前日や前々日はプラセボを摂取。
条件②
パフォーマンステストの前々日・前日に糖質200gを含む飲料を摂取。
テストの30分前はプラセボを摂取。
条件③
パフォーマンステストの前々日・前日に糖質200gを含む飲料を摂取。
テストの30分前に糖質60gを含む飲料を摂取。
条件④
パフォーマンステストの前々日・前日・30分前にプラセボを摂取。
糖質を摂る/摂らない、摂るタイミングは前日/直前での比較です。
結果・考察
呼吸交換比(RER)
・条件①(直前摂取)の方が、条件④(プラセボ摂取)よりも負荷20分以降で高値で推移。
・条件③(直前+前日摂取)の方が、条件④(プラセボ摂取)よりも負荷60分間で高値で推移。
・条件③(直前+前日摂取)の方が、条件②(前日摂取)よりも負荷20分まで高値で推移。
運動直前(30分前)に糖質を摂取することで、糖質をエネルギーとして多く使っていることがわかりました。
飲み物に含まれている糖質がすぐにエネルギーとして利用されたということですかね。
タイムトライアル
・条件④(プラセボ摂取)よりも、条件①(直前摂取)と条件③(直前+前日摂取)の方が有意にタイムが短縮。
・条件②(前日摂取)よりも、条件③(直前+前日摂取)の方が有意にタイムが短縮。
・条件②(前日摂取)と条件④(プラセボ摂取)に有意差はなし。
運動直前(30分前)に糖質を摂取することで、タイム短縮が期待できそうです。
また、前日の摂取ではパフォーマンスアップには繋がらなかったようです。
ブログ執筆者まとめ
普段ケトジェニックダイエットをしていても、ランのタイムを良くしたければ直前に糖質摂取をするとよさそうです。
何のためにケトジェニックダイエットをするのかというと、多くのアスリートはパフォーマンスアップや勝利が目的だと思います。
ケトジェニックダイエットが目的にならないように、アスリート本人に改めて本来の目的(パフォーマンスアップや勝利)を伝えることで、直前の糖質摂取を促したいですね。
また、炭水化物60gをドリンクで摂取する場合、市販の商品ではアクエリアス500mlで炭水化物23g、グリーンダカラ600mlで炭水化物24.3g、ボディメンテ500mlで炭水化物22g。
つまり、スポーツドリンク3本飲めばよいことになりますが直前に1.5L飲むのは大変そうですね。



※ブログ執筆者は研究者ではないので、細かい点で間違いがあるかもしれません。
ご了承いただけますと幸いです。
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