熱中症対策にスパイクやストッキング、ソックスの色は関係する?

熱中症対策にスパイクやストッキング、ソックスの色は関係する?

論文情報

タイトル

Influence of Foot and Legwear Color on Lower-Limb Temperature in Baseball Players Under Heat Stress

著者名

瀬口愛斗氏、他

所属

中部大学

内容要約

目的

野球選手のスパイク、ソックス、ストッキングの色が異なることで、暑熱環境における下肢の温度の差が生じるのかを調べた研究。

方法

マネキンの下肢部分に色の組み合わせの異なる野球用スパイク、ソックス、ストッキングを履かせ、夏の日中の屋外グランド上に立たせ、足の裏とすねの前面の温度変化を比較する。

平均気温37.8±1.42℃
平均湿度43.8±1.91%

結果・考察

温度の経時的変化(足の裏)
・すべての色の組み合わせで温度が上昇し続けた。(土or人工芝関わらず)
・土のグランドでは、黒スパイク+黒ソックスで最高46.7±5.73℃、白スパイク+白ソックスで最高45.4±4.55℃。

黒の方が温度が高くなるのはイメージ通りですね。

・人工芝のグランドでは、黒スパイク+黒ソックスで最高47.7±3.29℃、白スパイク+白ソックスで最高43.9±2.43℃。

土と比べて、黒では高く、白では低くなりました。

温度の経時的変化(すねの前面)
・測定開始後約30分でピークに到達し、その後は変化なしorやや低下。

足の裏とは違い、放熱しやすいのでしょうか?

・土のグランドでは、黒スパイク+黒ソックス+黒ストッキングで最高50.4±1.81℃、白スパイク+白ソックス+白ストッキングで最高43.8±1.81℃。

黒3点セットでは50℃越え!
一方、白3点セットでは土での足の裏よりも低くなりました。

・土のグランドでは、白スパイク+黒ソックス+黒ストッキングで最高51.9±3.27℃、黒スパイク+白ソックス+白ストッキングで最高45.9±0.97℃。

黒ソックス+黒ストッキングの組み合わせが温度が高くなる要因かも。

・人工芝のグランドでは、黒スパイク+黒ソックス+黒ストッキングで最高48.4±2.11℃、白スパイク+白ソックス+白ストッキングで最高43.2±1.85℃。

土と比べて、黒では低く、白ではほぼ変わらず。
すねの前面における土と人工芝の比較は、足の裏とは異なる結果になりました。

・人工芝のグランドでは、白スパイク+黒ソックス+黒ストッキングで最高49.2±6.22℃、黒スパイク+白ソックス+白ストッキングで最高43.4±1.87℃。

黒ソックス+黒ストッキングの組み合わせが温度が高くなる傾向は、土と人工芝に違いはなさそう。

温度の上昇幅(足の裏)
・すべての条件において有意差なし。

温度の上昇幅(すねの前面)
・土のグランドでは、黒スパイク+黒ソックス+黒ストッキングで19.2±0.82℃、白スパイク+白ソックス+白ストッキングで13.9±1.46℃、黒スパイク+白ソックス+黒ストッキングで18.9±0.83℃、黒スパイク+黒ソックス+白ストッキングで17.6±1.07℃。
白3点セットと比較して上記3条件で有意差あり。

黒スパイクは温度が上がりやすい?

人工芝のグランドでは、すべての条件において有意差なし。

ブログ執筆者まとめ

まずは黒スパイクを避けることで足の温度上昇を少し抑えることができそうです。
高野連の規定も2020年度から白スパイクがOKになっているようです。
https://www.jhbf.or.jp/topics/detail/347

熱中症対策並びに低温やけど予防として、白スパイクを選んでいきましょう!

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※ブログ執筆者は研究者ではないので、細かい点で間違いがあるかもしれません。
ご了承いただけますと幸いです。
じっくり論文の内容を確認したい方は各論文のタイトルからチェックしてみてください。

  

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