ラーメンの味やベースで塩分量はどのぐらい違う?

ラーメンの味やベースで塩分量はどのぐらい違う?

論文情報

タイトル

Na and K Content and Na/K Ratio of Ramen Dishes Served in Ramen Restaurants in Kyoto City, Japan

著者名

奥田永子氏、他

所属

京都府立大学

内容要約

目的

京都市内のラーメン店のラーメンの食塩含有量を調べた研究。

方法

期間:2023年7~12月
対象:「食べログ」での評価が高い京都市内のラーメン店24店舗、52種類のラーメン

解析項目
スープと具に含まれている塩化ナトリウム(NaCl)、カリウム(K)、Na/K比

結果・考察

①味
醤油ラーメンが33種類、塩ラーメン11種類、味噌ラーメン8種類

②ベース
鶏ガラが24種類、豚骨18種類、魚介10種類

平均
NaCl:6.53±1.48g、K:448±141mg、Na/K比:10.7±4.3mmol/mmol

ここに麺に含まれるNaClやKが追加されます。
また、日本人の食事摂取基準(2025年版)では、1日の食塩目標量を男性7.5g未満、女性6.5g未満となっているので、ラーメン1杯でほぼ満たす結果となります。

①味ごとの比較
・NaClは味噌ラーメンは7.57±1.83g、醤油ラーメンは6.55±1.29g、塩ラーメンは5.74±1.41gとなり、味噌ラーメンと塩ラーメンとの間に有意差あり。
・KやNa/K比には有意差なし。

塩ラーメンが一番塩(NaCl)を含んでいないという結果なんですね。

スープ
・NaClは味噌ラーメンは6.76±1.61g、醤油ラーメンは5.95±1.23g、塩ラーメンは5.10±1.46gとなり、味噌ラーメンと塩ラーメンとの間に有意差あり。
・KやNa/K比には有意差なし。

ラーメンに含まれる塩(NaCl)はスープに多いので、減塩対策として「スープを残す」は有効ですね。
残ったスープにご飯を入れる「ダイブ飯」は余すことなく塩(NaCl)を食べることになります。


・NaClやK、Na/K比には有意差なし。

②ベースごとの比較
・NaClは豚骨ベースは7.56±1.40g、鶏ガラベースは6.12±1.28g、魚介ベースは5.68±1.06gとなり、豚骨ベースと鶏ガラベースとの間、豚骨ベースと魚介ベースとの間それぞれに有意差あり。
・Kには有意差なし。
・Na/K比は豚骨ベースは13.2±4.8、鶏ガラベースは10.0±3.1、魚介ベースは8.2±3.8となり、豚骨ベースと鶏ガラベースとの間、豚骨ベースと魚介ベースとの間それぞれに有意差あり。

豚骨ベースと他の2種類におけるNaClの差が大きい、Kは有意差がないものの魚介ベースが一番多い、ことからかNa/K比にも有意差が出たようです。

スープ
・NaClは豚骨ベースは6.80±1.36g、鶏ガラベースは5.57±1.26g、魚介ベースは5.09±1.01gとなり、豚骨ベースと鶏ガラベースとの間、豚骨ベースと魚介ベースとの間それぞれに有意差あり。

ブログ執筆者まとめ

ラーメンに含まれる食塩量を調べるという、お店の人はあまりしてほしくはない調査かもしれませんね。笑
比較的食塩量が少ないのは塩ラーメンや魚介ベースのラーメンということになりましたので、高血圧が気になる方は、ラーメンを選ぶ際の参考にしてみてください。

また、カリウムにはナトリウムを排泄する役割もあるので、チャンポンなど野菜が多いメニューを選ぶ、トッピングに野菜がある場合は積極的に追加する、も減塩対策の1つです。

※ブログ執筆者は研究者ではないので、細かい点で間違いがあるかもしれません。
ご了承いただけますと幸いです。
じっくり論文の内容を確認したい方は各論文のタイトルからチェックしてみてください。

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