野球少年のライフスタイルは浮き趾に影響する?

野球少年のライフスタイルは浮き趾に影響する?

論文情報

タイトル

Are floating toes associated with lifestyle in children? A cross-sectional study

著者名

永本 英明氏、他

所属

早稲田大学大学院スポーツ科学研究科

内容要約

目的

日本国内の野球少年の浮き趾の有症率と生活スタイルの関連を調査した研究。

浮き趾とは、起立時に足の指の一部が床から浮き上がっている状態のことのようです。

方法

対象
年齢:10~12歳
人数:138名

浮き趾
素足で固い床に直立して前方を見つめてもらった状態で、すべての足趾が床に設置していない場合を浮き趾と判定。

ライフスタイル
・生活習慣は和式か洋式か
・寝具は布団かベッドか
・トイレは和式か洋式か
の3項目で評価

足関節背屈可動域(膝屈曲位と膝伸展位)との関連も調査。

結果・考察

浮き趾の有症率
・投球側で33%、非投球側では36%

3人に1人は浮き趾のようです。これは多いのか少ないのか。

ライフスタイル
・73%が生活習慣は洋式
・57%が寝具はベッド
・98%がトイレは洋式

生活習慣の部分が詳しく読み込めませんでしたが、納得感のある数字かなと。ほぼ半分が布団なのがやや意外いかも。

浮き趾
・浮き趾のあるなしで身長・体重に有意差はなし。
・生活習慣が洋式の方が、浮き趾の有症率は有意に高い。
・寝具については布団とベッドで有意差はなし。
・トイレについては統計解析不可。

椅子の生活だと畳の生活よりも浮き趾になりやすい??

足関節背屈可動域
・膝伸展位では、ライフスタイルにおける違いはなし。
・膝屈曲位では、「生活習慣が洋式」かつ「寝具がベッド」の子どもの方が「生活習慣が和式」かつ「寝具が布団」の子どもと比較して有意に可動域が小さい。

洋式の生活をしているとキャッチャーできないかもしれないですね。
キャッチャー限定で調べてみるとどうなるんでしょうか。
可動域が小さいからキャッチャー失格になってる??

「深くしゃがむことができない野球選手は、深くしゃがむことができる選手と比較して、足の機能障害の合併率が有意に高い」という報告もあるようです。
[The relationship between deep squat test and trunk/lower limb function among baseball players with throwing injury]。

浮き趾対策としては、ソルボフットサポーターという商品も販売されているようです。

 


ソルボフットサポーター 1足入り

 

海外では浮き趾の有症率が高いのかどうか、競技によって異なるのか、競技レベルによって違いは出るのか、ポジション別でも結果に違いが出るのか。
いろいろ気になりますね。

※ブログ執筆者は研究者ではないので、細かい点で間違いがあるかもしれません。
ご了承いただけますと幸いです。
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