低糖質ダイエットは痛風を悪化させる?

論文情報
タイトル
著者名
チョン・スンヨン氏、他
所属
梨花女子大学
内容要約
目的
低糖質ダイエットが痛風(高尿酸血症)に与える影響を調べた研究。
方法
対象
年齢:19歳以上
国籍:韓国
性別:男女
人数:33,960名
24時間思い出し法により栄養素摂取量を推定。
低炭水化物食スコア(LCDS)を算出。0~30点。スコアが高いほど低糖質な食生活であることを示す。総LCDS・動物性LCDS・植物性LCDSを算出。
スコアが低い順に①下位20%(一番低糖質な食生活から遠い)、②21~40%、③41~60%、④61~80%、⑤上位20%(一番低糖質な食生活に近い)に分類。
結果・考察
総LCDS
・⑤上位20%では若年者、男性、喫煙者、習慣的飲酒者が多く、所得が高い、教育歴が長い傾向が見られた。
若くしてお金を稼ぐほど、喫煙や飲酒でストレスを発散するも、罪悪感から低糖質な食生活をしている??
尿酸値
・①下位20%で5.0mg/dL、②21~40%で5.2mg/dL、③41~60%で5.3mg/dL、④61~80%で5.3mg/dL、⑤上位20%で5.4mg/dL。総LCDSが高いほど高尿酸血症の該当者が有意に多い。
低糖質な食生活に近づくほど、緩やかに尿酸値が上昇するといった結果に。
動物性LCDS
・動物性LCDSが高いほど高尿酸血症の該当者が有意に多い。
植物性LCDS
・有意な違いは見られず。
尿酸値には動物性食品の摂取頻度が関係しそうということですね。
脂質・たんぱく質のエネルギー比
・動物性脂質の摂取割合が高いほど高尿酸血症の該当者が有意に多い。
・植物性たんぱく質の摂取割合が高いほど高尿酸血症の該当者が少ない傾向。
動物性脂質の摂取頻度が多いと痛風に注意といったところでしょうか。
動物性たんぱく質では有意差がなかったようなので、単にお肉というよりも脂身の多いお肉(バラ肉など)を好んだり、ラードがたっぷり浮かんだラーメンのスープを飲み干したり、といった食行動がある人が尿酸値が高くなるのかもしれません。
BMI
・BMI23.5未満では、6.4%が高尿酸血症で、総LCDS・動物性LCDS・植物性LCDSすべてにおいて高尿酸血症とは有意な関係はなし。
・BMI23.5以上では、19.0%が高尿酸血症で、総LCDS・動物性LCDSがが高いほど高尿酸血症の該当者が有意に多く、植物性LCDSにおいて高尿酸血症とは有意な関係はなし。
BMIが低ければ、動物性食品に偏っていても痛風になりやすいとは言えなそう。
BMIが高い+動物性脂質が多い、この組み合わせが痛風を引き起こすということでしょうか。
動物性脂質をよく食べる→BMIが高くなる→痛風発症、といった流れかも。
ブログ執筆者まとめ
この研究の結果から、BMIが高くて痛風持ちの人が安易に低糖質ダイエットをすると、痛風が悪化する、といえるかもしれませんね。
低糖質の前に、尿酸値が上がる原因となるプリン体を多く含む食品を控えていくことがまずは必要ではないでしょうか。
プリン体を多く含む食品はレバーなどの内臓系、エビやイカなどの魚介類、ビールなどのアルコール飲料などがあります。
プリン体オフの商品は様々なものが売られているので、下記のような商品を活用するのも1つの手かもしれません。
※ブログ執筆者は研究者ではないので、細かい点で間違いがあるかもしれません。
ご了承いただけますと幸いです。
じっくり論文の内容を確認したい方は各論文のタイトルからチェックしてみてください。
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